刀語第七話 悪刀・鐚

「刀語第七話 悪刀・鐚」感想。刀集めも折り返し。
原作は七月発売の七巻、アニメは七月放映の七話で、
七海と七代目当主の七花対決となるほど凝っていますね。

話としても四話の時から楽しみだったチート姉との対決。
四話の時点で七海の怖さは身に染みたわけですが..


■悪刀・鐚

見ただけで悪刀・鐚の性質を見極めるってひどい(;´Д`)
悪刀・鐚は七海が実際使っていたからまだしも、
双刀・槌の方は使わずに見ただけで怪力をラーニング><
身体的なものでなく、能力的なものといっても
反則すぎる強さ。

「悪刀=悪党」も言葉遊びでしょうか。
四話あとがたりでも七海が完全に悪党扱い。
あれは対比する蟲組が良すぎるからもありますが…
七海の両親の霊の場面で蟲組もいましたね(^-^;

そういう意味では
「悪刀・鐚の性質を見極めた七海」ではなく
「七海に入手されるべくして作られた悪刀・鐚」
と考えてもいいんでしょうか、四季崎記紀がどこまで
扱う人の事を考えてそれを作ったかは分かりませんが。
「人が刀を入手する」ではなく、「刀が人を選ぶ」状態。

今みると「悪刀・鐚」という刀の毒にやられたのか、
本来の七海の性格から来ているのかよく分からないシーンも。
「いいでしょう。いえ、悪いのかしら?」と鐚入手時にいう七海と
その後期間が経って言っている時とでまた印象が違います。


■思惑、目的

ただ、目的の為の悪、必要悪ととらえると
誰しもそれを否定は出来ないですが。
躊躇なく人を殺せる七花も、
里を守る為手段を選ばないまにわににも、
父を殺した相手の息子に頼るとがめにも。
何度潰されても復権してきた否定姫にも
本当の目的があるんでしょう。

まにわにの鳳凰がいっていたのが
七海は最初から最強なのに
「弱くなる為に技を取り込む」必要性があるのかという命題。
ここにも七海の目的が見え隠れします。

「天才性=一億の病魔」と置き換えると、
死にたくても死ねない体、
七海は対戦相手の技の吸収や悪刀・鐚によって
弱くなる代わりに病魔を抑えてきましたが、
それでも七海という一個体では無理があり限界で。

「弱点を教えてあげなくちゃ」
「少しは成長しているのかしら」(戦いたい)
は建前で
「久しぶりに(唯一認めてくれた)弟に会いたい」
「病魔を抑えたい」
もあるにせよ
「最初から七花に殺されたかった」が
やはり本音でしょうか。


■才能

七海は「どうして生まれてきたのかしら」という存在。
仮に天が七海に病魔を与えていなかったとしても。
「何をやっても上手くいってしまう」というのは
生きていて面白くない事なのかも。

凡人には理解しかねますが、毎回
100点しかとれなかったらさぞつまらなそう。
最初から努力する必要もないわけですから。

で、事実上ラスボスを前倒しで出しちゃった感じでしょうか。
かといって、それ以上に強いキャラがでないと
話としてはつまらないわけですが、
身体的に強いというわけではなくて、
特殊能力的に強いキャラのほうが出てきた方が
七花が成長するにあたって都合が良いのかな。


■とがめの優秀さ

今までとがめの奇策があてになるのかな、
と疑問に感じるところは多々ありましたが、
優秀度がより高く感じられてきました。

とがめがよく使うセリフ「策ではなく奇策」
七花にはいきあたりばったりとか
言われていたような気もしましたが…

一話で七花と戦おうとしてこけたのも
(自分が戦えないのよく分かっているのに)
本質の運動神経以上に演技にも感じますし。

基本的に武装しない、紙障子より弱い事を強調するのも
実際に弱い事もありますが、
「相手に直接戦う気を起こさせない」のかもしれません。
とがめなりの防御策。
七花に甘える為の奇策…というより本当の事でもあるのが。

ロウソクを用意するのだって、材質や長さが違うものを
一緒に消えるようにするのに大量に買い込み
運搬するのは七海が部屋にいるといってもばれそうですし、
さすがに10日ではそれを実験する間もないでしょうし。
ただそれでも目的を完遂するのがとがめ。

七花とのやりとりや、対戦相手との取引でも
一体何手先の先まで考えて行動しているのかわかりません。
それが彼女の生きる術なんでしょう。

どこまでが天然でどこまでが奇策なのかというと
割合を考えるのがとても、難しい。
7:3と考えるには分が悪いですし、
ゆかりんの演技なら実際の天然度は
もっと低いかもしれませんし(失礼)


■七花の人間らしさ

俺は一本の刀と謳っていた七花も随分人間らしさを
もつようになってきました。研ぎ澄まされた刀で
なくなり弱くなったのか、それとも強くなったのか。
それは今後明らかにされるでしょう。
ただしその頃には、あんたは
八つ裂きになっているだろうけどな(‘-’*)


■刀語とは?

で、タイトルの刀語とは何か?を考えてみると。

・「どう死ぬか」
一生懸命死ぬ為にはどう生きればいいか。
葉隠の一節「武士道とは死ぬことと見つけたり」が
よく当てはまるでしょうか。
この作品は躊躇なく人を殺したり殺されたりと
「死」を感じさせるシーンが多く、
母を殺そうとした父と、父と姉を殺した弟と
時には親族でもあるわけですが。
(時代背景的にはよほど違和感を覚えると
いうほどではないものの)

「目的を果たして悔いを残さず死ねたら本望」
というのはあるんじゃないかなと。これは
まにわにのかわうそ等敵側にも当てはまります。

刀語とは前向きに死ぬ話なのかな、と思いました。
七花とのやりとりや、対戦相手との取引でも
一体何手先の先まで考えて行動しているのかわかりません。
それが彼女の生きる術なんでしょう。


・「人とは何か」
もうひとつテーマに感じるのがこれ。

とがめは一本の刀として虚刀流の使い手を選んだわけですが、
非情な女として手段を選ばずのし上がってきた割に
徐々に七花に感情移入していきます。
対する七花も「一本の刀」だったものがより人間に近づいていきます。

七花がとがめに会ったのは偶然でなく必然だったのでしょう。
これもさきほどの七海を七花ととがめにあてはめると
「人が刀(人)を選び、刀(人)が人を選んだ」といえるでしょうか。
そのものずばりタイトルで答えが出ていますが、
「刀語」は「人間の物語」なんだろうなと。

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